絵描きaskasの日々雑記

絵・歌・料理…日々の事をサラッと

はにのり

私が週一行ってる職場では、毎年企業向けの固〜い研修会開催の依頼があり、今年はリモートでやるとの事。昨日の出勤日はそれに使う動画を撮影しに、依頼主の方々がいらっしゃった。

私の役割は最近やっている作業を3分クッキングのように超特急で見せること。さすがに3分は無理なので、10分ほどでできるように事前に仕込みをして、午後の撮影に備えた。

これまでもデモンストレーションはたくさんやってきたので特に気も張らず、平常心。室長から紹介を受けた後、説明をしながら作業を進める…という段取りまで確認して「それでは撮りますね」というところで、「引きで撮るのでマスクを外して下さい」と急に言われた。おお、ビックリ!

都内に行くのに電車では不織布のマスクをしているけど、全く密じゃない職場では、いつもお手製のマスク(フィルタ入り)に付け替える。どっちかというと自分のマスクの方が密閉性があり、目の下に直線の跡がくっっっきりつく。ということで、マスク跡が気になるとサラッと言ってみたけど、サラッとかわされた。主催側の撮影隊はかなり年上のおじさん3人だから、この主張はわかるまい。無念。

しょうがないからマスクを外したところでもう一つの心配が浮上。

「歯に海苔がついてないだろうか?」

昨日のランチは早朝に急いで作った太巻き(細め)。今使ってる海苔、ひとつだけ難がある点が、湿気を吸うと周囲にくっつきやすくなること。普通に食べる分には「バリっとしているのに口ほどけがいい」と言うんだろうけど、切らずに恵方巻のようにパクつく時には口周りや歯につく。昨日は昼にこれを食べながら、「歯に海苔ついてたって気にならないから、マスク生活も案外いいねぇ」な〜んて楽しく考えてたところだった…。ヤバイ。

もう撮るところなのに鏡を見に別室へ?いやいや…部屋の隅にある水道の前にある小さい鏡で全員の視線を浴びながらチェックする?いやいや…。色んな考えが一瞬で浮かんだが、しょうがない!

一つ残った選択肢、マスクを取って室長に向かって「〇〇さん、私、歯に海苔ついてないですかねぇ」と訊いた。室長は同じ年頃の男性で、その業界?ではとても有能・有名で、昨日も迷いなくテキパキと指示を出していた。でも、普段から世間話などもしてるので、撮影隊のおじさん達に訊くよりはいいかと。室長は少しかがんで、じっと口元を見て「大丈夫です!」と断言。撮影隊は笑っていた。その瞬間、職場の格がだいぶ下がった。

撮影は滞りなく終了。最後に撮影者のリクエストで、完成した箱を手に「これで完成です」とにこやかにアナウンス。自信を持って出来た、歯に海苔がついてないので。